導入事例の取材では、自社の商品やサービスを実際に利用している顧客に具体的なエピソードを語ってもらうことで、読者の信頼や共感を得られます。ただし、インタビューで聞くべき内容をしっかり準備しておかないと、せっかくの“生の声”を活かせないまま終わってしまうことも。
今回は、導入事例インタビューの際におすすめしたい質問リストをご紹介します。特に「これだけは必ず押さえたい」というマスト質問と、「もし可能なら聞いてみると有益」というトリッキー質問に分けて解説するので、ぜひ参考にしてください。
まずは導入事例、お客様の声インタビューにおいて、必ず聞くべき質問を紹介します。
顧客がどのような経緯で自社のサービスや商品を購入・導入するに至ったのかを尋ねる質問です。
マーケティング施策や導線を見直すうえで重要な情報が得られます。
これらの回答から、顧客がもともと抱えていた悩みや、どのような情報経路で辿り着いたかが分かり、今後の集客戦略にも活かせます。
導入事例の核となるポイントです。
特に数字や具体的な成果を交えたエピソードを引き出せると、読者への説得力が高まります。
たとえば「残業時間が20%減った」「営業部の売上が◯◯%アップした」など、数値で示せるものがあれば率先して聞き出しましょう。
読者から見ても、具体的な成果があると「自分の会社でも同様の効果が得られるかも」と興味を持ってもらいやすくなります。
顧客がこの先、どのように自社サービスを活用していきたいと思っているのかを尋ねます。
導入効果とセットで、将来の可能性を提示できると、読者への期待感が高まります。
読者には「うちの商品を使えば、こんな未来も実現できるんだ」と感じてもらえるようなポジティブな展望を引き出してみましょう。
次に、相手との良好な関係性が十分に築かれており、時間が許せば聞いてほしい質問を紹介します。
先程のマスト質問に加え、これから紹介する質問もできると、より説得力のある記事に仕上がり、マーケティングツールとしてもより高い効果を発揮するはずです。
トリッキーではありますが、敢えて自社商品・サービスの“悪い点”を聞くことで、顧客への誠実さをアピールできる質問です。
インタビューの雰囲気にもよりますが、可能であればぜひチャレンジしたいところです。
この質問に答えてもらうことで、製品の改善アイデアが得られるだけでなく、「企業として真摯に向き合っている」という姿勢を読者にも示すことができます。
導入前の比較検討で、他社製品やサービスも候補に挙がっていた可能性は高いです。
その点を引き出すことで、「なぜ自社が選ばれたのか」という明確な強みをアピールできるようになります。
「数ある選択肢の中から自社を選んでくれた理由」を読者に伝えられると、大きな説得力につながります。
導入事例の取材は、自社の信頼度やブランド力を高める大きなチャンスです。今回ご紹介した質問リストをあらかじめ整理しておけば、顧客の声をしっかり引き出すと同時に、読者に「導入後の具体的なメリット」を明確に伝えることができます。
それぞれの質問が顧客に合うかどうかを見極めながら、インタビュー当日は臨機応変にアレンジしてみてください。結果、より“読み応え”と“信頼感”のある導入事例記事が完成します。