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”上手い”インタビュアーの特徴7選 | 取材・インタビュー専門サービスが解説します

こんにちは!
テキスパート編集部です。

私たちテキスパートは、これまで数多くの取材・インタビュー記事を制作してきました。

良い記事を作るためには良い取材・インタビューは必要不可欠。

そしてその良い取材・インタビューをするのがインタビュアーなのですが、
相手の心を開き、本音を話してもらえるインタビュアーには共通の特徴があることに気づきました。

本記事では、私たちテキスパートが考える”上手いインタビュアー”の特徴を厳選して7つ紹介します。

上手いインタビュアーの特徴1:出だしからの圧倒的なアイスブレイク

アイスブレイクというと、当たり障りのない天気の話をしたり、現場に来るまでの道中で気づいたことを話したりと、なんとなく”こなす”だけに終止してしまうケースもありますが、上手いインタビュアーはそうではありません。

まず、今日会えたこと、お話できることに心から喜びを感じていることを全身でアピールします。

とは言っても、いきなりハグをしたり大声で笑うといったような、
わかりやすいオーバーリアクションはしません。

笑顔や声のトーン、相手を見つめる目などで喜びを表現します。

目的はアイスブレイクなのですが、上手いインタビュアーはそれがアイスブレイクであると感じさせません。

上手いインタビュアーの特徴2:ヘラヘラしない

冒頭のアイスブレイクでは笑顔が大事と書きましたが、

上手いインタビュアーは「ニコニコ」と「ニヤニヤ」を混同しません

笑顔は見せているものの、相手に媚びるような、過剰に丁寧な態度は逆に不信感や頼りない印象を与えます。

特に相手の目を見ない笑顔は、ときに不気味ささえ相手に抱かせてしまいます。

取材・インタビューの現場においては、その時々の状況に応じて笑顔をしまい神妙な顔つきをしたり、悲しげな表情を見せたりといった柔軟な表情変化が求められます。

「とりあえず笑っておけばいい」というマインドは危険です。

上手いインタビュアーの特徴3:質問が仮説とセット

予め決められた質問をただインタビュー相手に浴びせ続けるだけでは良い取材はできません。

上手いインタビュアーは、必ず質問とセットで自らの仮説を加えます。

インタビュー前に相手のことを徹底的にリサーチし、そこで培った仮説とともに質問をすることで、インタビュー相手は

「このインタビュアーは事前によく調べてこの場に臨んでいるな」
「質問の意図がわかりすくて答えやすいな」

と、インタビュアーに対して深い信頼感を抱きます。

信頼を得られれば、より深い回答を引き出すことも可能になるでしょう。

■悪い例

(代表者インタビューの現場にて)
「どうして起業したのですか?」

■良い例
「次は起業をした理由をお聞きしたいです。
『昔から人と同じことをするのが嫌だった。だから社会人になってからも、他の人でもできる仕事をただ黙々とこなすだけの日々を過ごしたくない。」

と、以前Xに投稿されているのを拝読しましたが、このお考えが起業に繋がるのでしょうか?」

この仮説が正しいか間違っているかはあまり重要ではありません。

仮説をセットにすることで、事前リサーチを行ってきたことのさり気ないアピールに繋がります。

また、インタビュアー自身の考えをセットにすることで、相手に対して心からの興味を持っていることも表現できるなど、様々なメリットがあるのです。

上手いインタビュアーの特徴4:とにかく深堀る

上の仮説にもつながってくるのですが、上手いインタビュアーはとにかく相手の回答を深掘ります。

深堀りすればするほど、相手の本音が見え、”コンテンツにする価値のある情報”が出土するからです。

インタビュー相手も普段そこまで自分の考えを掘り下げられることはないでしょうから、聞かれて初めて自分の本当の気持ちに気づくことさえあります。

Q「なぜ起業したのですか?」
A「人と違うことがしたいと思ったからです。」
Q「人と違うことをする手段としてなぜ起業を選んだのですか?」
A「自分だけの組織で自分だけのビジネスモデルを作れると思ったからです。」
Q「そもそも人と違うことをしたいという気持ちはいつからお持ちでしたか?」
A「子どもの頃からその気持ちは強かったように思います。」
Q「それは周りの人々の影響でしょうか?」
A「そうですね。父も経営者でしたし、小学校の担任も一人ひとりの個性を大事にする人でした。」
Q「なるほど。幼い頃からの周りの人々の影響が、今の起業家としての原点なのかもしれませんね。」
A「言われてみればそうかもしれません。お話ししていて思い出しましたが、もう一つ大きなきっかけがあって・・・」

上記の会話は代表者インタビューの一覧です。

インタビューには時間の制限もあるので、どこまで深堀りできるかは当日の流れ次第です。

ですが、このように会話を通じて、インタビュー相手に新たな気づきを与えられることさえあります。

上手いインタビュアーの特徴5:相手のキャラクター合わせたリアクション

専門用語では「ミラーリング」などと呼ぶこともありますが、上手い取材ライターはこのテクニックを自然に、違和感なく使います。

インタビュー相手が元気いっぱいのハイテンションな方であれば、それに合わせてインタビュー側のリアクションも大きくします。

反対に、インタビュー相手が物静かで落ち着いた方であれば、こちらも少し声のトーンを落とし、寄りそうなリアクションを心がけます。

インタビューの内容だけでなく、相手の警戒心を解き、リラックスして話せる雰囲気づくりもインタビュアーの腕の見せ所です。

上手いインタビュアーの特徴6:わからないことがあれば素直に聞く(わからないまま会話を進めない)

インタビュアー本人やインタビュアーの仕事内容、業界などについて事前リサーチを徹底することは大前提ですが、それでもインタビュー中にわからない言葉が出てくることもあるでしょう。

特に、インタビュー相手の得意領域に話題が及んだ場合は、難しい専門用語が出てきたり、
複雑な内容の説明が始まったりすることは珍しくありません。

そのようなとき、上手いインタビュアーはわからないことをわからないままにせず、
素直に質問します。

「すみません。私の勉強不足で恐縮なのですが、
今仰った◯◯についてもう少し詳しく教えていただけますか?」

と言った形で、知らないことを詫びつつも素直に聞いてしまったほうが、相手にも誠意が伝わります。

知ったかぶりをするのは最悪です。

知らないままインタビューを終え、その部分について誤解を抱いたまま記事を制作してしまった場合、クライアントにも多大なる迷惑をかけることになります。

事前リサーチを徹底することは大前提ですが、それでもわからないことが出てきた場合には、
素直に認めて臆せず質問しましょう。

上手いインタビュアーの特徴7:目的がブレていない

別の記事で解説しましたが、上手いインタビュアーはインタビュー中の脱線を恐れません。

寧ろ楽しみます。

脱線にこそ、相手の本音が隠れているからです。

しかし、インタビューには時間制限があることも忘れてはいけません。

上手いインタビューは脱線した会話を楽しみながらも常に時間を意識し、且つ脱線し過ぎないよう会話の流れをコントロールします。

反対に、未熟なインタビュアーは時間を気にせず、明らかに記事に採用されないトピックにまで脱線してもそれを止められずにインタビューの終了時間を迎えてしまいます。

「この記事で伝えたいことは何なのか」
「このインタビュー相手から引き出したい情報は何なのか」
「そのためにどんな質問をすれば相手は答えやすいか」

を常に念頭に置きながらも会話を楽しめるのが上手いインタビュアーが持つスキルです。

本音を引き出す、インタビュアーの共通点とは

上手いインタビュアーに共通するのは、「相手に本気で向き合っている」という姿勢です。

型どおりの質問や愛想笑いでは、相手の心は開きません。

誠実な事前準備に裏打ちされた仮説、空気を読んだ表情とリアクション、
そして「わからないことは素直に聞く」勇気。

これらを自然に実践できる人こそが、信頼を勝ち取り、
相手の内面にある本音を引き出すことができます。

本記事で紹介した特徴を意識すれば、インタビューは単なる情報収集の場ではなく、相手の価値を引き出すクリエイティブな対話へと変わるはずです。

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