お役立ちブログ

取材記事と動画はどう違う?テキスト媒体で制作するメリット

取材コンテンツを制作する場合、メディアの選定が重要です。テキスト媒体である取材記事と映像媒体である動画のどちらが良いのか、迷うこともあるかもしれません。どちらも同様に情報を発信することはできますが、インタビューという観点に立つと、実はテキスト媒体である取材記事にはさまざまなメリットがあります。

そこで本記事では、動画ではなく記事で取材コンテンツを制作することのメリットについて、「インタビュイー/制作側のメリット」と「読み手側のメリット」に分けて解説します。

インタビュイー/制作側のメリット

まずはインタビュイーの側と制作側のメリットを紹介します。

「誰が言うか」に左右されにくい

映像媒体である動画はビジュアルが重視されることが多いメディアです。そのため、話し手の容姿やファッションが話す内容以上に注目されてしまうこともあります。
たとえ外見に好印象を抱いてもらうことができても、そのようなフィルターを通してしまうことで本当に訴求したいことには興味を持ってもらえない、ということも起こりえます。
さらに、動画は聴覚的なメディアでもあります。話者の外見のみならず、声音や話し方によっても話の印象が変わってしまうことは十分に考えられます。

文字媒体である記事(テキスト)の場合、写真がなければどんな見た目の人物が話しているのかは読み手にはわかりませんし、もし写真が掲載されていたとしても、どんな声でどんな話し方なのかまでは伝わりません。
そのため、上記の条件に左右されず、話の内容そのもの、すなわち純粋に伝えたいことを訴求しやすくなります。

制作コストが動画より低いことが多い

動画の場合、照明や音声のための機材が必要となるうえ、編集にかかる工数もテキスト媒体の記事より多くなる傾向にあります。必要な機材や工数が増えれば、必然的にそれだけコストも上がることになります。

一方、取材記事の場合は、写真撮影以外には特別な機材は必要としません。メインである文章の仕上がりはインタビュイーとディレクターの技量次第であり、機材の性能によって記事のクオリティーが左右されることはありません。

また、動画は一度撮影してしまうと後の大幅な内容変更は難しく、どうしても変更する場合は撮り直しとなってしまいます。一方、テキスト媒体であれば、変更したい箇所の文章を修正するだけで良いため、非常に柔軟に対応できます。

カメラによるプレッシャーがない

取材記事制作において写真を掲載する場合、カメラ目線の写真や集合写真などはインタビューとは別に撮影します。また、実際に話しているシーンを撮る場合でも、インタビュー中ずっと撮影され続けることはありません。

それに対し、動画撮影の場合は最初から最後までカメラの前で話さなければいけません。普段から撮影される職業の人以外は、長い間カメラを向けられることに慣れていないのが普通です。そのような人にとって、「カメラで撮影されている」という状況が想像以上にプレッシャーとなります。
あとで多少の編集も可能であると頭でわかってはいても、「噛まずにスラスラと答えなければならない」と思い込んでしまいがちです。

読み手側のメリット

次に、読み手側のメリットを紹介します。

タイパが良い

テキスト媒体である記事は、自分のペースで好きな箇所だけをピックアップして読むことができるため、全てをじっくり読む時間はないという人にとっては、いわゆる「タイムパフォーマンス」が良いと言えるでしょう。
もちろん、動画でも途中を飛ばしながら見たい箇所だけを見ることはできますが、それはあらかじめ見たい箇所がわかっている場合のみ。一方でテキスト媒体であれば、まず全体をざっと流し読みして、その後気になった箇所を重点的に読む、といったことも可能です。

取捨選択しながら情報を取り入れたい場合は、記事の形で読むのが適しています。

検索元や引用元がすぐに見つかる

掲載されるメディアごとにルールは異なりますが、テキストで何かを述べる際には多くの場合、出典を示す必要があります。引用箇所に分かりやすいように引用元の情報を記載するため、一目で引用元を知ることができます。

動画においては引用のルールがテキストに比べて曖昧であり、動画のどの箇所が引用されたものなのか、ということが分かりづらくなっています。

閲覧の場所を選ばない

動画は音声を伴うメディアのため、周りの環境次第では視聴できないことがあります。その点、テキストであれば見る場所を選ばず、通勤途中の電車の中やオフィスでの休憩時間中など、ちょっとした空き時間に読むことができます。
見る場所を選ばないというのは読み手にとって大きな利点と言えます。

発注する側にとっても読者にとってもメリットの多い取材記事

取材記事にはテキスト媒体であるからこその様々なメリットがあります。
特に、外見や声音といった余計な情報が入り込まず、話す人物もカメラのせいで緊張してしまうことがないため、訴求したいメッセージを純粋な形で伝えられるという点が非常に重要です。
また、読み手側にとってのメリットも多いため、訴求対象によっては取材記事の方がより多くの人に読んでもらえるでしょう。
YouTubeやInstagram、TikTokなどのメディアの普及した昨今では、取材コンテンツの制作の際にも動画に目が向きがちですが、目的やターゲット層に応じて記事と動画のどちらが適しているのかを検討してみましょう。