インタビュイーがリラックスできる取材の雰囲気づくり術を解説

こんにちは。
テキスパート編集部です。
以前からお伝えしているように、良い取材・インタビュー記事を作るには良い取材・インタビュー(以下、インタビュー)が必要不可欠です。
そして、良いインタビューをするためにインタビュアーがまずしなければならないことがあります。
それは、『インタビュー相手が心からリラックスして話せる雰囲気作り」です。
本記事では、インタビュー相手がリラックスするためにできる、インタビュアーのテクニックを厳選して紹介します。

・取材記事制作を作るうえでの不安が払拭された
・この資料で外注に反対の上司を説得できた
インタビューされる側は基本緊張している
インタビュアーは必ず一定の緊張感を持ってインタビューに臨みますが、それはインタビューをされる側にとっても同じです。
いや寧ろ、インタビュアー以上に緊張していることのほうが多いでしょう。
自分のことを根掘り葉掘り聞かれ、自分の周囲をカメラマンが動き回って写真を撮られるわけですから、慣れない方にとっては大変居心地が悪いはずです。
そのような精神状態では、インタビュイー(インタビューされる人)は質問に対して適切な回答を考える余裕がなくなり、インタビュー自体も早く終わらせたいと思ってしまいます。
良い質問、核心を突くような質問をする以前に、
インタビュアーは相手が「自分のことを話したい」と思えるような雰囲気を作るところから、
インタビューは始まっているのです。
次から、インタビュアーが相手にリラックスしてもらうためにできるテクニックを紹介していきます。
事前のプロフィール送付
インタビュー当日まで、インタビュイーがインタビュアーのことを一切を知らない状態は健全ではありません。
人は、どこの誰かもわからない人に自分のことを話そうとは思わないからです。
インタビューを受けるのが仕事とわかっていても、表面的な回答に終止してしまうでしょう。
そこで、インタビュー前にインタビュアーのことを相手に知ってもらうための取り組みが必要となります。
私たちテキスパートは、当日インタビューにお伺いするメンバーの情報を
「プロフィールシート」
というものにまとめて、事前にインタビュイーにお送りしています。
プロフィールシートには、インタビュアーや当日同行するカメラマンの名前や経歴、趣味などパーソナルなことも伝わるような内容になっています。
インタビュイーはそれに事前に目を通すことで、どんなメンバーが当日来るのかがわかり、一定の安心感を持って取材に臨めるようになります。
インタビュイーの警戒心を解くアイスブレイク
取材の冒頭は、いきなり本題に入らず、世間話や相手の興味関心に沿った雑談から始めましょう。
たとえば
「御社のオフィス、素敵ですね」
「X(旧Twitter)で〇〇の投稿、拝見しました!」
など、相手が関心を持っていそうな話題を軽く投げかけることで、
取材相手は「ちゃんと自分を見てくれている」と感じ、心を開きやすくなります。
「緊張していますか?」などと率直に聞くのも、場合によっては有効です。
相手の感情に寄り添う姿勢を見せつつ、相手も自身が緊張していることを認識することで、幾分気持ちが楽になります。
取材中の適度な自己開示
インタビューなので当然、インタビュアーがインタビュイーに質問するのが一般的な流れなのですが、会話が一方通行にならないよう注意しなければなりません。
インタビュー中にほんの少しだけ、自分の考えや経験を共有することで、会話は一気に双方向になります。
「実は私も◯◯で悩んだことがあって…」といった短い一言で、相手との距離が縮まり、安心して話してもらえるようになります。
ただし、あくまで主役はインタビュイーであることを忘れてはいけません。
自己主張が強くなりすぎないよう、バランス感覚が大切です。
笑顔と相手に合わせたリアクション
表情は言葉以上に空気をつくります。笑顔を意識しつつ、相手の話に応じて自然なリアクションを返しましょう。
テンションが高めの方なら元気に、落ち着いた方ならゆったりと—相手のテンポに合わせた受け答えができると、無意識のうちに信頼関係が築かれます。
「うんうん」「なるほど」「たしかに」といった小さな相づちも、相手に「ちゃんと聞いてくれている」という安心感を与える武器です。
清潔感ある身だしなみと姿勢
人は見た目が9割とはよく言ったものです。
清潔感のある服装・髪型・表情は最低限のマナーです。
また、背筋を伸ばし、相手の話を真剣に聞く姿勢を見せることで、「この人にだったら話しても大丈夫」と感じてもらいやすくなります。
反対に、髪型や服装が乱れていたり、持ち物が汚れていたりすると、インタビュアーの人間性や仕事のスキルに疑問を抱かれてしまいます。
身だしなみや姿勢の部分で信頼を失うのはあまりにもったいないので、最低限”清潔感”は意識してインタビューに臨みましょう。
事前に質問事項の共有
「当日何を聞かれるのかわからない」
状態がインタビュイーを最も不安にさせます。
そこで、当日質問する内容を事前にリスト化してインタビュイーに送っておくことで、心と回答の準備ができます。
回答の準備と言っても、台本のようなものを用意していただくのは逆に負担になってしまうので、
「当日話すことをなんとなくイメージしておいていただくだけで大丈夫です」
とインタビュイーに伝えておくことで、負担を感じさせずに済みます。
インタビュイーのリラックスが最上の記事を生む
インタビューの質は、事前準備と当日の雰囲気づくりで決まると言っても過言ではありません。
相手が安心して心を開ける環境を整えることは、良質なコンテンツづくりの第一歩です。
プロフィール送付・アイスブレイク・自己開示・リアクション・身だしなみ・事前リサーチ・質問共有。
どれも地味なようで、すべてが信頼関係の構築に直結します。
インタビューの場は、ただの情報収集ではなく「人と人との対話」。
その意識が、記事の深みを決めるのです。

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